「サシエ先行」は,サシエを先行させて潮に流すという技術です。
グレのウキフカセ釣りで良い釣果を出すための超重要テクニックの一つです。
風がなく,良い潮が流れているときは自然とサシエ先行になります。
また,魚の活性が高いときはサシエ先行うんぬんに限らず,魚は食ってきます。
では,どういうときにサシエ先行のテクニックが必要なのでしょうか?
実際に釣り場に立つと良い潮が流れている時間帯は非常に短く,
大半は,潮が二枚潮だったり,強い風が吹いていたりします。
前回の釣行を思い出してみてください。
仕掛けを流しやすい潮が一日中流れていたでしょうか?
けしてそんなことはないと思います。
そのような悪条件時にサシエ先行の状態を釣り人が演出してあげると,魚の食いは良くなります。
この記事では,サシエ先行の定義と利点,サシエ先行の流し方について徹底的に解説します。
サシエ先行のテクニックをぜひフィールドで試してみてください。
目次
サシエ先行とは?
潮上と潮下
潮上(しおかみ・しおがみ)は潮の流れの上流側,
潮下(しおしも・しおじも)は潮の流れの下流側になります。
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/sasiesenko-1024x636.jpg)
潮上に仕掛けを入れると,潮下へ流れていくということです。
ウキ先行とサシエ先行
潮の流れに対して,ウキが最も潮下側にある状態をウキ先行といいます。
一方,サシエが最も潮下側にある状態をサシエ先行といいます。
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/sashiesenko2-2-845x1024.jpg)
サシエ先行とウキ先行 魚からの見え方
撒き餌をひろう魚は潮上を向いている
撒き餌を潮上に打つと,潮の流れにのって潮下に流れていきます。
もし,グレ・クロ・メジナがその撒き餌を拾っているとしたら?
普通に考えれば,撒き餌が流れてくる方向(潮上)を向いて待っているはずです。
ウキ先行はハリスが魚に見えやすい?
もし,自分が魚の立場だったとき,サシエ先行とウキ先行どちらがハリスを見分けやすいでしょうか?
もちろん,魚に聞いてみないとわからないですが,
下の図をみれば一目瞭然ですよね。
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/sashiesenko4-1024x549.jpg)
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/sashiesenko5-1024x549.jpg)
おそらくこれが,サシエ先行が良く釣れる理由になっていると考えられます。
ただ,あくまで釣り人の空想です…。魚に聞かなければ真相はわかりません。
しかし,実体験も踏まえて仕掛けが斜めにサシエ先行で流れていくときの方が食いが良いのは事実です。
また,撒き餌はウキを目がけて打つのではなく,
その潮下側の下層にあるサシエと水中で同調するように打つというのが基本ということもわかると思います。
思うように釣果がでない場合,
仕掛けのなじみと撒き餌のタイミングが合っていない,
サシエの位置と撒き餌が拡散するエリアが同調していない,
といった理由が考えられます。
サシエ先行の利点
魚がサシエを食いやすい
マキエに付いている魚は,
潮上から流れてくるエサを,
自分の陣地(根まわり)などで待機しながら狙っています。
撒き餌を狙っている魚にとっては,
仕掛けがサシエ先行で流れている場合,
下図のようにハリスが魚の反対側から出ているので
魚にはハリスの存在を確認しにくく、食いやすいと言えます。
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/sashiesenko6-1024x788.jpg)
アタリがラインに出やすく,魚に先手を取られにくい
竿先からサシエまでを赤いラインで結んでみました。
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/sashiesenko7-1-1024x557.jpg)
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/sashiesenko8-1-1024x557.jpg)
これを見ると,サシエ先行の方が明らかにまっすぐに近い状態になっており,
魚が食った場合,すぐにラインにアタリが出ることがわかると思います。
また,魚が針がかりしたときにウキ先行で仕掛けが折れ曲がっていると,
余分な糸が出過ぎているため,根に潜られやすくなります。
やり取りにおいて先手を握るためにも,
できるだけラインはまっすぐに近い状態で流していけると良いでしょう。
サシエを先行させるための調整
ガン玉を追加して底潮にサシエを馴染ませる
ウキ先行になってしまう原因は,表層の流れと,下層(底潮)の流れが違うためです。
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/sashiesenko9-1024x541.jpg)
このような状態になると仕掛けは浮き上がってしまいます。
よって,仕掛けを下層の潮(底潮)に馴染ませるためにガン玉を打って調整します。
ガン玉のサイズは5〜7号がオススメです。
状況にもよりますが,位置はハリスの真ん中を基準にすると良いでしょう。
ガン玉を下の方に打つと仕掛けは垂直に立ってしまいます。
一方,上の方に打つと,仕掛けの角度を出せますが,
ガン玉より下の仕掛けのなじみは改善しにくいです。
潮の速さや,風の強さなど状況によっていろいろと試してみて下さい。
また,口太は上下運動でエサを取ることが多いので,
仕掛けが立ってしまっても問題がないことが多いです。
一方,尾長は横方向に移動しながらエサを取ることが多いので,
仕掛けに角度をつけた方が食いがよいです。
ウキを沈ませて底潮に馴染ませる
サシエ先行にするために一番簡単な方法です。
0や00のウキを使って,ゆっくり沈んでいく設定にしてあげると
撒き餌が流れていく下層の潮に仕掛けが乗って同調できます。
ロングハリスの全層釣法に関しては,以下の記事をご覧ください。
サシエ先行になりやすい仕掛けのあつかい方
キャスト時にサミングしてウキの奥へサシエを飛ばす
仕掛けを投入する際にサミングをすると,ウキが着水し,その奥側へサシエが着水します。
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/sashiesenko10-1024x535.jpg)
これができるようになると,
横流れであっても,釣り座から斜めに投げて
潮の方向にサシエを置くことができるようになります。
右からでも左からでもたすき振りができるようにしておくと良いでしょう。
![](https://www14.a8.net/0.gif?a8mat=3N3SAA+EFRGNU+Y92+44W2YP)
投入後にリールを巻いて仕掛けをまっすぐにしてから馴染ませる
仕掛けのキャストに自信がない方は,この方法でも同じことが可能です。
狙いたいポイントよりも沖に投げて,
そこからリールを巻いて仕掛けを引っ張ってこれば,
自動的に仕掛けはまっすぐになります。
できれば,潮の方向にできるだけ平行に引っ張ってくると良いですね。
![](https://www.gureturi.com/wp-content/uploads/2022/03/haru2-1024x614.jpg)
記事は以上になります。
最後まで読んでいただき,ありがとうございました!
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